図書館情報資源特論試験(2022 近大司書通信)

科目終末試験

2022年6月にweb受験した「図書館情報資源特論」の科目終末試験の問題と解答例になります。

見直せば修正したい箇所は多々ありますが、試験で実際に提出したものをそのまま掲載させていただきます。少しでも参考になればと思います。

*注* 解答例の丸写し提出は大学より禁止されていますので、参考程度に留めて下さい。

「図書館情報資源特論」科目終末試験〜2022年6月問題〜

情報公開制度と個人情報の保護が図書館にどのように関わるのかを述べてください。

*字数制限なし

「図書館情報資源特論」科目終末試験〜解答例(70点)〜

 情報公開制度は、一般的には、誰もが行政機関等の所有する情報を知りたいと思うときに知ることができるという意味での「知る権利」を制度的に保障するとともに、行政機関等に情報の公開を義務づけることを意味している。またさらに重要なのは、個人情報の保護である。高度情報社会が進展するにつれ、個人情報の利用が著しく拡大している。プライバシーも人格的な利益と考え、その不法な侵害に対しては法的救済が与えられる権利であるといえる。

(1)情報公開制度

 「図書館の自由宣言」において、「図書館は、基本的人権のひとつとして知る自由をもつ国民に、資料と施設を提供することをもっとも重要な任務とする」ことが第一に掲げられている。すべての国民は、いつでもその必要とする資料を入手し利用する権利を有する。この権利を社会的に保障することは、すなわち知る自由を保障することである。図書館は、まさにこのことに責任を負う機関であり、情報を公開しその情報にアクセスする場を提供しているのである。

(2)個人情報保護法

 個人情報保護法は図書館活動、とくに蔵書校正や蔵書管理に大きな影響を与えている。図書館においては、何十年も前から個人情報の保護がなされている。「図書館の自由宣言」の第3には、「利用者の秘密を守る」こととあり、これがまさしく個人情報の保護を意味していると考えられる。2005年4月に図書館協会が配信した「個人情報保護法と図書館資料の扱い」によると、「(個人情報保護)法の対象は、民間団体が収集保存している個人情報であって、図書館等が所蔵し提供している資料は対象とならない。図書館が個人情報を含む資料を利用者に提供することは、書店が本を販売することと同じ行為であり、一般にそのこと自体、この法律は対象としない。その資料に問題があるとすれば、それを出版した者がまず問われることになる。個人情報が掲載されているからと行って、収集を控えたり、安易な提供制限をしたりすべきではない」という。公開を制限することは、図書館が検閲機関になることを意味するからである。

 近年、飛躍的な情報通信技術の進展に対応し、パーソナルデータ及び個人番号の適正かつ効果的な活用を積極的に推進することにより、活力ある経済社会および豊かな国民生活の実現に資することが求められている。しかしそこでは常に個人情報の適正な取扱いと保護が求められるのである。社会要求に応じ、必要な法改正が行われていく必要がある。

(1016字)

感想

「科目終末試験問題」に類似問題があり、また先輩方のブログで過去問として情報を得て準備していた内容でしたので、関連部分をピックアップしながら、概ね落ち着いて解答できたと思います。ただ、準備していた内容を書き切れていませんので、今振り返っても、「あれ書き足りないな?」と思う解答になっています。

「科目終末試験問題」
3. 情報公開制度とは何か、その意義と目的について説明してください。
15.わが国の個人情報保護法の特徴について述べてください。
16.個人情報保護法とはどのような法律か述べてください。
19.図書館と個人情報保護法について述べてください。
よう
よう

図書館の役割やサービスについて学ぶのは楽しいのですが、制度や法律についてはなかなか内容が入ってきませんでした。自分の苦手な分野の一つだと思います。ただ、社会で生きる上では重要な内容であるので、学習の中で少しずつ身に付けていければと思います。

試験で使った参考資料

「図書館情報資源特論」を受験するために必要なレポートについては、別で記載しています。

科目終末試験について、総論的なことを記載しておりますので、参考になれば幸いです。

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