はじめに
「図書館概論」「図書館サービス概論」のレポートを作成するにあたり、市町村立図書館に対して、図書館インタビューを行う必要があります。学生として、ただし社会人として、インタビューを行うのは初めての経験でしたので、かなりかなり緊張しました。
大学名を語る以上、失礼があってはいけないと思いますので、いくつか準備してインタビューに望みました。気をつけたことなどをまとめてみましたので、これからインタビューを行う方の参考になればと思います。
*「図書館概論」と「図書館サービス概論」のレポートは、並列して作成すると効率的だと思います。ただ私の場合は、「図書館概論」でインタビューした図書館が、中央館ではありませんでした。「図書館サービス概論」のレポートの図書館は、なるべく中央館を、とのことでしたので、改めて中央館について調べて記述することになってしまいました。ただ、2つの図書館を調べたことで違いを発見することもできました。皆さんも御自身の時間の余裕をみて、対象の図書館を選択していただくのがよいと思います。
図書館インタビュー
インタビューする図書館の事前訪問
インタビューをする図書館の特徴を知らなければ、インタビューの時に話が合わない可能性がありますし、失礼になる場合があるかなと思います。そのため、予めどんな設備や特徴がある図書館なのか、ホームページで見ておくことと、事前訪問しておくことをお勧めします。いくつかの市町村立図書館のうち、興味深い取り組みをしていたり、立地に特徴がある図書館などがあれば、よりレポートが書きやすくなるかと思います。

私は立地に特徴のある市町村立図書館を選択しました。これまで利用したことのない図書館でしたので、インタビューの前に行って、その設備や特徴を見て回りました。傍から見れば一利用者なのですが、なんだか偵察している感じがして、無駄にどきどきしてしまいました(^_^;)
このときに、配付資料を手に入れておくとよいと思います。私の場合は、特に配付資料がありませんでしたので、ホームページで入手した「図書館だより」のような資料を添付しました。
図書館インタビューの内容を選抜しておく
ホームページなどで公表されているデータについては、予め自分で調べておきましょう。
予算の公表は、図書館単位ではなく、市単位のみのことも多そうです。公表されているデータが若干古いものとなりますので、「一昨年までは見つけられたのですが、去年のデータを教えていただけますでしょうか」となることが多かったです。
先輩方の記事を読みますと、『日本の図書館:統計と名簿』日本図書館協会 で収集する方法もあるようです。図書館の規模によって合う合わないがあるかと思いますので、よりよい方を選択して下さい。
- 蔵書数、年間増加数、貸出数
- 業務別職員数
- 収容座席数
- 予算
- 自動貸出機
- 図書館の特徴

私の場合は、Wordに質問項目を羅列しておき、その中で調べてわかった内容と調べられなかった内容をメモしておきました。
図書館インタビューのアポイントをとる
図書館インタビューのアポイントをとる手段としては、直接訪問、電話、メールの3つがあるかと思います。コロナ禍でしたので、私は「電話連絡」を選択しました。
注意点:直接訪問・電話でアポイントをとる時は、平日午前中など利用者が少ない時間帯を選ぶ
アポイントをとる際に、緊張で頭が真っ白にならないように、また変な日本語を使わずに済むように、話し始めの口語のメモと、インタビューの内容を書いたWordを手元に置いておきました。参考までに、その後の実際のやり取りも含めて、どんなやりとりになったかを簡単に記載させていただきます。
やりとり①電話 〜ある平日の昼前〜

〇〇と申します。こんにちは。
いま司書資格を取るために近畿大学で通信講座を受けており、その中で『図書館にインタビューをしてレポートを書く』というものがあるのですが、そちらで15分から30分ほどお話を聞かせていただけないかと思いお電話させていただきました。

わかりました。
インタビューは、どういった内容のもので、どのような方法になりますか?

インタビューの内容としては、蔵書数、貸出数、職員数、座席数、図書館の特徴などです。
本来は直接伺う形式になっていますが、コロナ禍ですので、電話でも可となっています。
そちらの御都合に合わせて御返事いただけたらと思います。

わかりました。
確認して折り返しますのでお名前と電話番号をお願いします。
やりとり②電話 〜10分後〜

インタビューは可能です。
この情勢ですので、電話でのインタビューでお願いします。
予めメールか何かで質問内容を送付していただけますか。

ありがとうございます。メールアドレスは□□で合ってますでしょうか。
本日中にメールをさせていただきます。
よろしくお願い致します。
やりとり③メール

◯◯図書館 様
はじめまして。◯◯と申します。
◯月◯日にお電話させて頂いた者です。
司書資格を取得するために近畿大学の通信講座を受けており、
その中で図書館インタビューに関してレポートを書く授業があり、
貴館についてレポートを書かせて頂きたいと思い、御連絡させて頂きました。
お電話にてインタビューに同意いただき、ありがとうございました。
つきましては、質問内容についてメールにて送付をさせて頂きたく存じます。
①蔵書数、年間増加数、貸出数
「◯◯だより」にて、令和2年度については把握できましたが、令和3年度のデータがございましたら御教授下さい。
また、児童書の冊数など、蔵書数の大まかな内訳が分かりましたら御教授下さい。
②業務別職員数
職員数につきまして、専任職員、委託職員、司書など、人数を御教授下さい。
③収容座席数
閲覧席、インターネット端末、持ち込みPC電源利用席など、座席数について御教授下さい。
④予算
全体の予算と、そのうちの図書購入費について御教授下さい。
⑤自動貸出機
自動貸出機が設置されていますが、利用状況につきまして、御教授下さい。
⑥図書館の特徴
他の図書館とは違う特徴、今後目標としている発展などにつきまして、御教授下さい。
抽象的な文面でわかりにくい点がございましたら、御指摘いただけると幸いです。
また、お仕事の時間を一定時間費やして頂く事になりますので、
電話での時間調整が困難でありましたら、メールでの返信で終える事も可能です。
御多忙の折恐れ入りますが、御教授の程よろしくお願い致します。
5日後…

お世話になっております。
◯◯図書館 ◯◯と申します。
ご依頼の件について、回答の準備ができましたので、お知らせいたします。
ご都合の良い時間に、◯◯までお電話ください。
どうぞよろしくお願いいたします。
いざ図書館インタビュー
あとは、平日午前中で日程を調整し、電話でインタビューをしました。予めメールでインタビュー内容を伝えていたので時短でき、実質電話していた時間は10分程度でした。
最後に改めてお礼の言葉を伝え、インタビューを終えました。

今回、インタビューの始めに、改めてインタビューの理由について尋ねられました。司書資格を取るために近畿大学で通信講座を受けており、レポート作成のために必要なインタビューである事をお伝えしました。「今回話した内容についてはどこに提出するのか?どのように活用するのか?」などを尋ねられました。提出先は大学であること、重ねて司書資格を取るための学習の一環であることをお伝えし、理解を得られ、快く対応していただけました。
私がインタビューさせていただいた図書館が比較的新しい図書館であり、これまでインタビューされる経験がなかったためか、「あーはいはいアレね」という感じではなく、様子を伺うような感じがありました。自分がもし最初の一人だとしたら、今後同じようにインタビューするであろう後輩の皆さまを快く迎えてもらえるよう、悪影響とならないよう、少し緊張するインタビューとなりました。
レポート作成
実際のレポートの内容については、こちらにまとめていますので、ご参照下さい。
おわりに
インタビューは緊張しました。いくつか注意すべきこともあります。
ただ、実際に図書館で働いている方にインタビューする機会は、このような授業がない限り、なかなか得られるものではありません。図書館員さんなので、聞けば答えてくれると思いますが、なかなかなかなかこちらの勇気が出ないかと思います。このような経験は貴重であり、大変有意義でした。
私の場合は、学習の序盤でインタビューを終えてしまったため、もう少し図書館について知識をつけてから、もっと詳しいサービスの内容などを聞けたら良かったな、とも思います。
稚拙な文面があるかと思いますが、皆さんの参考になれば幸いです。