はじめに
近大通信で司書資格を取得するにあたり、まず最初の課題が「2000字のレポート」です。必須科目9科目+選択科目2科目の合計11科目分、レポートを書く必要があります。
その後待ち受けているのが試験です。
通信授業科目(11科目)⇒ 科目終末試験
面接授業科目(2科目) ⇒ (メディア授業を選択した場合は授業視聴後の最終週に)試験
科目終末試験は、自分の希望月に受験できます。受験月は、入学月(4月・10月)を除く、5〜9月、11〜3月です。
私は下記のような日程で試験を受験し、下記のような成績でした。

試験は60点以上で合格です。
- 可:60〜69点
- 良:70〜79点
- 優:80〜89点
- 秀:90〜100点
各科目の具体的な試験対策や(多くの)反省点などは、科目ごとに別記させていただきます。ぎりぎり合格したものもあり、よい例・わるい例として皆さんの参考になれば幸いです(^_^;)
私の場合は仕事の都合上、試験日に急遽欠席となる可能性が高かったので、時間があるうちに受験をしなければ卒業できない環境です。そのため、5月、6月は4科目受験としました。懸念していた通り、7月受験は欠席となり、8月は「児童サービス論」の勉強が間に合わなかったので、1科目だけ欠席としました。11月に受験し、無事合格することができました。
レポートの書き方の記事でも書かせていただきましたが、終末試験を受ける予定の科目を、勉強しながらレポート作成していく、という学び方ができればより良いと思います。結局は、自分に合った勉強法が一番です。
試験を受ける順序、試験の日程
1回の科目終末試験で受験できる科目は、最大4科目です。午前の部、午後の部に分かれており、それぞれ最大2科目まで受験が可能です。午前か午後どちらに受験できるのかは、科目によって決まっているので注意が必要です。例えば、前半に午前の部の科目ばかり受験し、後半に午後の部の科目ばかり残っていると、調整が難しくなるかと思います。これらを把握して受験計画を立てる必要があります。
自分で作成して部屋の壁に貼っていた表を下記にお示しします。2022年時点のものですので、受験時間や科目の変更がないかは確認よろしくお願いします。

私の場合は、下記の日程で受験しました。


5月は総論的な科目を受験し、また、5月・6月はそれぞれ内容が重なっている科目を一緒に受験しました。内容が重なっていたので、他の科目の参考書も試験で役立てることができました。
私は5月の受験日には全てのレポートを提出していましたので、全科目、大まかには内容を把握している状態での受験でした。そのため、「図書館概論」「図書館サービス論」などより広い範囲の科目についても、他の科目のどこに共通内容が記載されているかをメモできていましたので、初期に受験しても問題ありませんでした。
レポートを書きつつ受験をする、という学習スタイルの場合は、上記の科目は後回しにした方が、より解答が書きやすくなるかも知れません。

また、「情報サービス論」「情報資源組織論」については、それぞれ関連する「情報サービス演習」「情報資源組織演習」のメディア授業を一周見てから、受験することを目標としました。大いに関連する内容であると思ったからです。
ただ実際は、「情報サービス論」の方は試験前にメディア授業を一周できたのですが、「情報資源組織論」の方は一周できませんでした。その結果は、試験結果にはっきりと表れました(^_^;)
試験を終えた今、メディア授業受けてから受験した方が良い解答が書けただろうなぁと思っています。試験日程を考える一つの参考にしていただけたらと思います。

午前(または午後)に2科目受験する場合は、1科目目の50分が終わった時点で解答が自動提出され、2科目目の試験の画面に切り替わります。そのため、2科目目はやや慌ただしく始まる可能性があります。
私の場合、ほとんどの試験で時間いっぱい解答を書いていました。1科目目で苦手科目をつぶしておくもよし、得意な科目を先にやるもよし、どちらでも良いと思います。
先輩方のブログを見ますと、同日に受験した場合でも試験問題が違うことが多々あるようです。

合格発表までに1ヶ月程度かかるため、ある科目で「不合格」となった場合、その科目は翌月の受験はできません。受験申請までに結果が出ないからです。ただし、「欠席」は違う扱いになります。
私の場合、7月に「欠席」としましたが、試験当日にKULeD(クレド)にログインしなかった場合や、ログインして「欠席」を選択した場合は、「不合格」ではなく「欠席」扱いになります。そのため、レポートを提出して受験資格を得ているのであれば、とりあえず受験申請をしておけばよいと思います。学習が間に合わなければ「欠席」を選択すれば、翌月に受験できます。
8月は「児童サービス論」も受験申請していたのですが、学習が間に合わなかったため、それだけ「欠席」としました。
試験勉強−web試験−
まず注意点ですが、会場試験とweb試験の違いとして、会場試験は「科目終末試験問題」の問題がそのまま出題されますが、web試験はそれ以外からも出題されます。その替わり、web試験はあらゆる資料を参考にしながら解答できます。
ここでは、どのように試験の準備をしたか、私の場合を書いていきたいと思います。
試験勉強はレポート作成のときから
レポート作成の課程が、そのまま試験勉強にもなりました。なので、別記事「レポートの書き方」で書かせていただいた、私のレポート作成手順を引用します。
ようのレポート作成手順
- レポートの設題・問題集をコピーし印刷しておく。
- レポートの設題をWordに記載する。
- テキストの目次をながめて、話の流れを把握する。
- テキストの目次・索引から、レポート設題の内容が何頁に記載されているか付箋をつける。
- テキストの目次・索引から、「科目終末試験問題」の内容が何頁に記載されているか、頁数をメモしておく。
- 参考資料の目次をながめて、話の流れを把握する(できれば設題関連部をメモ)
- テキストを最初から読み進める。
- レポートを書く。
- レポートを見直す。
5番目の手順で、「科目終末試験問題」の内容が何頁に記載されているか、頁数をメモしておく。ということをしていました。試験問題で問われる部分は、その科目の重要な内容と考えたからです。テキスト・参考資料を読み進めるときも、関連内容を意識して記憶しておく事ができました。
これをしておくと、レポートを作成した後しばらく経ってから試験を受ける際にも、役立ちます。
「科目終末試験問題」と過去問の自作解答例を作成する
試験に向けて、自分の克服すべき問題はなにか?を考えたときに、なんといっても私は語彙力がない!ということでした。伝えたい内容は頭にあるのに、それを表現するときに稚拙な言葉でしか書き記せないのです。50分という制限時間がつくと、なおさらです。
例えば、「図書館で勉強している中高生たち」を表現するときに「ヤングアダルト」という言葉は使えば、表現を適切化できます。「書かれている文章にはそれぞれ責任があり」を表現するときに「文責があり」という言葉を使えば、表現を簡略化できます。「生涯学習論」で「垂直的統合」「水平的統合」という考え方を学びましたが、これを使用すれば、‘勉強したんだなぁ〜’感が出せます(自己満)。
その対策として、「科目終末試験問題」と過去問の自作解答例を作成することにしました。科目ごとに重要な内容が問われているならば、解答例作成の経験をすることで、重ねて使われる表現に慣れ、使いこなせなくても試験で思い出せるよう、メモしておくことができると考えたからです。このときに、レポート作成の過程でメモしていた頁数が大変役立ちます。
また、先輩方のブログから、どのような過去問が出ているか情報を収集し、そちらについても解答例を作成しておきました。これが最も直接的な試験対策かと思います。過去問と似た問題が出題された科目もありました。学生側の知識・情報の蓄積ですね。先輩、ありがとうございます!!
その他、参考資料の中から、「この表現わかりやすいなぁ」という箇所は、Wordに書き出しておきました。これは解答の肉付けに役立ちました。

全ての解答例を作成することは、かなり手間のかかる作業だと思います。ただし理解は深まりました。自作解答例については、別の機会に紹介できればと思います。
自分の弱点を考え、自分に合った対策をするのが良いと思います。
試験当日の準備−web試験−
予め、KULeD(クレド)⇒「ポータルサイト利用方法」において、「科目終末試験を受験する」の項目を確認しておきましょう。当日にも同じような説明画面が出ますが、予め見ておくと試験当日に慌てずに済みます。
ここでは、その他に注意しておくこと、実際に私がどのように準備したかを書いていこうと思います。
家族に試験であることを伝えておく
家族に試験について伝え、静かな環境で試験を受けることができるように準備しましょう。

私の場合は、試験中に職場から電話連絡が入ったり、郵便配達が来たり、あわあわする事がありました。予め伝えられる人には伝え、試験に集中する環境を準備しておくようにしましょう。
学生証を準備する
web受験のときには、学生証番号の入力が必要です。手元に置いておきましょう。
教科書、自作のレポート、参考資料を手近に並べておく
私は下記のような配置で試験に臨みました。

机の上にはメインで使用するPCの他に、iPadを置いておきました。当日、万一KULeD(クレド)にアクセスできなかった場合のために、念のためです。実際には使用しませんでした。一度試験中にアクセスエラーがあり、解答できなくなるトラブルがありましたが、ログインし直したら問題なく復帰できました。
机の上には、受験する科目の教科書(緑色)と「科目終末試験問題集」の自作解答例(クリーム色)
机の右側には、「科目終末試験問題集」、「レポート設題集」(黄色、黄緑色)の冊子
自分のすぐ側には、受験する科目の参考書(茶色、黄色)
机の左側には、同日に受験する他の3科目の教科書と各科目の自作解答例を並べておきました。基本的には関連した科目を同日に受験していたため、他の教科書を参考に記載することも何度かありました。

いつでもどれでも参考にできるように、全てを周りに置いて、準備万端にしておきました。

参考書についてですが、「ベーシック司書講座」シリーズと、「JLA図書館情報学テキストシリーズ」の2種類は毎回図書館で借りておきました。これらの参考書は索引検索や見出しで検索できるので、解答の肉付けに役立ちました。
その他、各科目でお勧めされている参考書を0〜2冊、置いておきました。
田舎なので他に借りている方や予約している方がおらず、助かりました。参考書を購入しない場合は、試験日に向けて、計画的に借りるようにしましょう。
PC画面の準備
KULeDを開くのは1つの画面にした方がよいです。複数画面で開くとエラーになる可能性があります。
その他すぐに参照できるように、以下のものをデスクトップに表示しておきました。
- 受験科目のレポート(完成型だけでなく、まとめる前の原本も)
- 関連する科目のレポート
- 「科目終末試験問題集」と過去問の自作解答例

私はMacを使用しています。Macは複数のディスプレイを表示できるので、デスクトップが混雑せず操作しやすかったです。
御自身が活用しやすい方法でデスクトップを整理しておくことをお勧めします。
いざ試験!
先にも書きましたが、KULeD(クレド)⇒「ポータルサイト利用方法」において、「科目終末試験を受験する」の項目を確認しておきましょう。注意事項はここに全て書かれています。
試験時間は?
試験は50分です。最初から書き始めず、レポート作成の時と同様に、出題者が何を聞きたいのか?と結論への持っていき方を、最初の5〜10分程度でまとめてから書き進めると良いかもしれません。
午前(または午後)に2科目受験する場合は、1科目目の50分が終わった時点で解答が自動提出され、2科目目の試験の画面に切り替わります。そのため、50分めいっぱい使用した場合は、2科目目はやや慌ただしく始まります。50分以内に十分書き切れた場合は、1科目を早めに切り上げ、2科目目の開始時間までゆとりを持つこともできます。
字数制限はあるのか?
私の場合、「児童サービス論」のみ、「総字数700字以上1200字以内で次の設問に答えなさい。」という字数制限がありました。他の科目は全て、字数制限がありませんでした。先輩方のブログを見ていますと、他の科目でも1000字指定などあるようなので、出題によるのかもしれません。私は概ね1000〜2000字程度で提出しました。
レポート作成の時と同様、試験でもコピペはできません。時間ぎりぎりでの修正は、中途半端なところで作業が中断しないように慎重に行いましょう。

レポート作成の時も試験の時も、私はPCの文字登録機能を活用しました。Macの場合、「システム環境設定」⇒「キーボード」⇒「ユーザー辞書」でアクセスできます。
課題・出題について、まずPC上でWord等に文章を作成します。1000字程度であれば文字変換されますので、それぞれ適当な語句に割り当てます。ラ行など、普段使わない言葉がよいです。その後、KULeD画面で登録した語句を入力すれば、1000字程度の文章に変換されます。
PC上ではコピペ自由ですので、文章編集でのストレスはかなり緩和されます。その分、考えることに時間を使いましょう。
試験当日までに、レポート提出画面などで操作に慣れておくことをお勧めします。
参考文献を記入するのか?
私の場合は試験の時には、基本的にはテキスト、「ベーシック司書講座」シリーズ、「JLA図書館情報学テキストシリーズ」を参考に解答しました。が、「参考文献」として記載はしていません。
また、web試験では「添付」という欄が設けられていますが、一度も添付資料は付けていません。

採点には特に影響ない項目なのかな?と思います。
いくつかの注意点とコツを押さえれば、後は書き切るのみです。
ふうっと深呼吸。
試験がんばって下さい!!

1回目の試験を受け終えた夜から翌日、肩が凝って仕方なかったです。普段からPCには向かっているのですが、変な力が入っていたのだと思います。2回目からは肩に湿布を貼りながら試験に臨みました(^_^;)
学生以来の試験、、緊張しました。
試験の振り返り
試験を終え開放感に満ちる中、少しの時間を使って振り返っておくと、知識の確認につながるかと思います。想定していたそのままの出題であれば既に充分理解しているかもしれませんが、想定していなかった出題であれば、その切り口におおおっとなったかと思います。出題されるからには重要なのね〜と思いながら、自分の解答が求められている内容であったか、振り返っておくとよいかと思います。
と言いますのも、レポートとは違い、試験についての添削はありません。正答例も発表されません。成績発表の点数で「ぎりぎりだったんだなぁ」「比較的合ってたのでは?」という感想は持てますが、試験内容の復習はできません。正直、試験当日でなければ二度と復習する機会がないかもしれません。
知識の獲得にはつながらないまでも、知識の確認と思って一度見直してみることをお勧めします。

振り返ってみて、「ああこの事を書けば良かった!」と思う点は多々ありました。なかなか50分の中で自分の知識をまとめて表現するのは難しかったです。
もう少し深い段階まで理解を進められれば、木だけでなく森も見る解答ができるのだろうと思います。文章を読んで理解を深めること、視野を広く持つこと、、自分の課題です(^_^;)
こういった点においては、スクーリングで直接先生の話を聞くことの方が、理解を深められるように思います。webは便利ですが、テキストの中の取捨選択されすぎた言葉だけでは得られない考えを、先生たちは口語で伝えてくれるのだと思います。スクーリングに行ける環境の方がうらやましいです。。

試験についてまた書き進めていきたいと思いますが、皆さんの司書学生生活において、少しでも役に立てれば幸いです。自分の理解を深めるためにも皆さんの解答例を見てみたいですし、自分自身、このブログを書き進めることで、知識を深めていきたいです。